報道関係各位
2021年4月7日
株式会社Synspective
衛星データビジネスの宇宙スタートアップ企業Synspective(シンスペクティブ)
衛星データ活用による地盤陥没の予測を可能に
「Land Displacement Monitoring」に陥没の可能性箇所を特定する陥没領域抽出機能を開発
衛星データ解析によるソリューション提供および小型SAR(合成開口レーダー)衛星の開発・運用を行う株式会社Synspective(本社:東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)は、地盤陥没を予測する陥没領域抽出機能*を開発したことをお知らせいたします。
■イメージ
■陥没領域抽出機能*とは
近年、世界中の様々な場所で陥没事故が起きています。陥没事故は人間活動(地下トンネルの工事、石油/ガス汲取、地下石炭掘削、地下水汲取など)に起因することが多くあります。
これらの陥没事故は住宅街で発生すると建物に大きな損害を与えることがあり、時に人命に関わることもあります。
当社の開発した陥没領域抽出機能とは、空間的な変動と時間的な変動の特徴を掛け合わせ検出する独自の予測アルゴリズムです。この技術により陥没が、”事前に起きそうな箇所”、”起きた箇所”、”起きた後進行している箇所”を把握することができます。
本機能は、昨年発表した、衛星データを用いて広域の地盤変動を解析しその結果を提供するソリューションサービス「Land Displacement Monitoring」に実装されます。自動でデータがアップデートされ、複雑な衛星データの処理、解析、分析をプラットフォームが行います。
*特許出願済:(PCT/JP2021/003312)
■「Land Displacement Monitoring」サービス概要
「Land Displacement Monitoring」は、衛星データを用いて広域の地盤変動を解析し、その結果を提供するソリューションサービスです。当社独自のInSAR※解析技術により、広域な地表面の変動量をmm単位で検出し時系列で表示します。
©Mapbox, ©OpenStreetMap and Improve this map, ©Copernicus Sentinel data [2017-2020], ©Synspective Inc.
広域にわたる土地の沈降や地すべりのリスクを把握するには、多くの時間と人手がかかってしまうという課題がありました。このサービスを活用することで、このような地盤変動リスクに関わる従来の観察または管理手法にかかるコストと時間を削減でき、建設・工事プロジェクトをはじめ、空港メンテナンスプロジェクト、地下工事などにおけるリスク管理に利用できます。また、災害時に人が入っていくのが難しい地域、あるいは昨今のコロナウィルスによる移動制約がある中でも、遠隔地・現場調査への活用が期待できます。
Synspectiveでは、このソリューションをサブスクリプション型サービスとして、WEB上で提供しています。
※ InSAR(Interferometric Synthetic Aperture Radar:干渉SAR)とは、地表面の変化を調べる技術的手法のことで、観測場所を複数回・同一条件の観測データを処理することによって、地表面の変化を調べることが可能です。これにより測定対象となる現地に装置を設置することなく、広範囲に地表のミリ単位のずれを検出することができます。
■セミナー実施のお知らせ
本プレスリリースで開発を発表した地盤陥没リスク管理に関するウェビナーを実施いたします。
より具体的にユースケースや実際の画面を使ってご紹介しますので、ぜひご参加ください。
タイトル:Land Displacement Monitoring
衛星データを利用した地盤変動モニタリングでの工事リスク管理
開催日時:2021年4月21日(水)14:00〜14:30
視聴時間:30分
実施方法:オンライン開催(Zoom)
受講のお申し込みはこちらから
■株式会社Synspective 会社概要
シンスペクティブは、データに基づき、着実に進歩する世界の実現を目指し、衛星による観測データを活用したワンストップソリューション事業を行う会社です。内閣府「ImPACT」プロジェクトの成果を応用した独自の小型SAR衛星により高頻度観測を可能にする衛星群を構築し、その衛星から得られるデータの販売、および、それらを利用した政府・企業向けのソリューションを提供します。
設立:2018年2月
所在地:東京都江東区三好3-10-3
代表者:代表取締役CEO 新井元行
【本件に関するお問合せ先】
株式会社Synspective PR担当 熊崎 080-7496-8006 ・ 藤川080-9664-3126